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しばらく間が空いてしまいましたが、久しぶりにキャリアの振り返りを
したいと思います。

メーカーからシンクタンクへ転職した後、6年半在籍することになりますが、
そのうち2年間はグループの金融機関へ出向していました。

出向先の金融機関では企業調査部門に所属し、取引先の調査や
産業調査を担当することになります。

審査部門が主に財務面から企業をチェックするのに対し、企業調査部門は
企業の事業性を見極めます。

財務分析はもちろん、取引先の社長や財務責任者へのインタビューを
通して、その企業の事業力(キャッシュフローを生み出す力)を
分析・評価します。

良質な受注基盤や優れた技術、効率的なオペレーションを有する企業で
あれば、安定的にキャッシュフローを生み出すことができます。
そうした企業は、新規または追加の融資を行っても、きちんと返済して
もらえるであろうとの判断ができます。

金融機関の中でも少し特殊な部門であり、比較的コンサルティングに
近い業務を行っていたことになります。

出向していた2年間で特に印象に残っているのは次のような点です。

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The 巨大企業

出向した金融機関は、従業員数が1万人を優に越えるいわゆる
巨大企業でした。

毎週月曜日には、広報部が収録した社内ニュースを職場のテレビで
観ることになっていました。
ニュースを紹介するアナウンサーも社員と聞き、驚いた記憶があります。

ニュースを観た後は、東名阪の拠点を電話でつなぎ部門ミーティングを
行います。
当時、私にとっては電話会議も初めての経験でした。

また、全国に支店があり、国内の主要企業とも広く取引があるため、
業界調査のために有力企業にインタビューをしたい場合にも、
すんなりとアクセスすることができます。

それまで、地方の老舗メーカーの傍流部門やシンクタンクしか
知らなかった
私は、出向当初、 ”これが大企業か!” と
カルチャーショックを受けた覚えがあります。


一方で、会社の規模が大きいことは、社員と会社の距離感を広げる
ことにもなります。

所属部門が営業でなかったことも影響していますが、私の場合も、
目の前の仕事の成果が、会社全体の業績やプレゼンス向上に
貢献している実感がなかなか持てませんでした。

自分の書いたレポートが与信判断の材料となり、数億円の融資が
実行されたと聞けば、それなりに達成感はあります。
ただし、会社全体の規模感からすればインパクトはほんのわずかです。

メーカーやシンクタンクに勤務していた時は、会社と個人の関係性も
比較的見えやすく、組織と自分を重ね合わせることもできました。

しかし、企業規模が大きくなればなるほど、組織内での情報格差が
広がり、部門間の利害関係も複雑になります。

その結果、社員一人一人の立場からみると、会社や経営は別次元の
遠い存在に感じるようになります。

先日のブログで書いたように、組織規模が大きくなるほど
”フツーの人たちを巻き込む” ことが難しくなるのです。



たかが日本語、されど日本語

企業調査部門では、企業調査レポートのほかにも、業界調査レポートや、
社内向けに最近のトピックスを紹介するミニレポートを作成していました。

金融機関が作成するレポートは、”モノゴトを正しく伝えること” が
何より重視されます。

私たちが作成していた調査レポートについても同様です。
読み手の理解を助けるために、グラフや図表も入れますが、
まずはきちんとした文章を書くことが求められました。

レポートを作成する際には、必ず上司のレビューを受けます。
この時、最も念入りにチェックされるのが日本語でした。

特に新しく配属されたメンバーは ”てにをは” を含め徹底的に
やれられます(笑)。

私の場合も、出向当初は、わずか1時間のヒアリングメモを仕上げるのに
4日もかかったことがあります。

文章について、部内で特に重視されていたポイントは次のようなことです。

・何を言いたいのかが分かること
  基本中の基本ですが、初心者はそもそもこれすらできていないことが
  あります。

・誰が読んでも同じ解釈ができること
  曖昧な表現や、構造が分かりづらい文章は、読み手によって異なる
  解釈をされる可能性があります。
  主語と述語が離れすぎていたり、修飾語がどの単語にかかっている
  のか分かりづらい場合は要注意です。

・ウソを書かないこと
  断言できないことは断言しない。
  書き手の推測である部分はその旨が分かるようにする。
  引用部分はそれが分かるようにし、出所も必ず明記する。

・簡潔であること
  余計な修飾語は極力排除する。
  だらだら書かない。同じ情報を伝えるのであれば、文字数は
  少ない方がよい。


レポートはあくまでビジネス文書ですので、表現の美しさやテンポの良さ
よりも、モノゴトを正しく伝えることが重視されていました。

上司から、赤ペンで真っ赤にされたレポートを渡された時には
正直、心が折れそうになります。
しかし、
気合いを入れて添削箇所を読み返し、修正する作業を繰り返す
ことで、文章力は着実にレベルアップします。

この私でさえも、出向2年目を迎える頃には、そこそこちゃんとした文章が
書けるようになり、赤ペンを入れられる箇所も随分と減りました。

当時鍛えられたことが、こうやってブログを書くのにも役立っていると
感じます。

とはいえ、この文章を当時の上司にレビューしてもらったら、真っ赤に
されるかもしれませんが(笑)

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ちょっと長くなりましたので、続きは次回にします。

実は、金融機関へ出向している間に、人生初の経験をすることに
なるのです。


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