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新規事業開発編も最終回です。


大企業のような開発部門を持たない
中堅・中小企業が新規事業開発に
取り組むに当たり、避けて通れない
論点があります。


それは「誰がやるのか?」という点です。



中堅・中小企業の実態は概ね次のような
ものです。

----------------------

・現業で手一杯、そもそも新規事業の
 検討に割けるような人材はいない。

・新しいことを考えられるような、
 センスのある(?)人材がいない。

・事業開発の経験やノウハウを持つ
 人材がいない。

・各部門を取りまとめて新事業を
 推進するだけのリーダーシップを
 もった人材がいない。

----------------------


以前も書いたとおり、人材不足は
中堅・中小企業が最初につまづくカベと
いえます。

そもそも、大半の中堅・中小企業は、
単一事業を営んでいるため、事業開発の
経験があるのは創業者くらいです。


そうした制約がある中で、誰に
新規事業の開発を担わせるのか?


新事業開発の成否をも左右する重要な
論点です。



企業によって人材の不足具合も異なるため、
この問いに対する唯一絶対の正解は
ありません。


但し、これをやったら失敗する可能性が
高いという ”要注意パターン ” は
いくつかあります。



----------------------

①新しいことに取り組むという理由だけで
 若手に任せる


 ⇒ベテラン社員に比べてアタマは柔らかい
  かもしれないが、プランをまとめ上げ
  事業化に向けて関係部門を巻き込む力に
  欠けるケースが多い


②オーナー企業において、社内での実績作りを
 かねて後継者に担当させる


 ⇒功を焦るあまり、自説に固執したり
  失敗を他人のせいにする等、スタンド
  プレーが目立ち周囲のメンバーとの間に
  軋轢が生まれるケースが多い


③人材不足を理由に、兼務メンバーで
 プロジェクトを組成し担当させる


 ⇒リーダーの権限と責任、各メンバーの
  役割分担を明確にしないため、チームが
  機能しないケースが多い

  現行業務の忙しさを理由に、メンバーが
  新規事業開発にコミットしない

----------------------

いずれもよくある話です。


主な対処法としては下記のようなことが
考えられます。

①の場合

社内で一目置かれる人間を世話役として
つけることで、推進力を担保する。


②の場合

後継者に対して物が言える ” 参謀役 ” あるいは
他の社員との橋渡しをする ” 翻訳家 ” をつける
ことでスタンドプレーや孤立を防ぐ。
※参謀役や翻訳家として外部のコンサルタントを
  起用するのも有効です。


③の場合

少なくともリーダーは専任とする。
兼務メンバーに対しては、現行業務に加え
新規事業開発への取り組みも業績評価に
反映することで成果へのコミットメントを引き出す。



人材不足を嘆いていてもはじまりません。
工夫と仕掛けで補完するほかないのです。



新規事業開発に成功した中堅・中小企業の
すごい点は、斬新なアイデアを思いついた
ことではありません。

経営資源が限られているにもかかわらず、
思いついたアイデアを事業化までこぎつけた
ことなのです。




ちょっと長くなりました。


中堅・中小企業にとって新規事業開発の
ハードルは決して低くありません。

だからこそ、そこを乗り越えられた企業は
その他大勢の企業とは一線を画し
再成長を実現することができるのです。



足元の景気回復に安心し、既存事業を
従前と同じように営むだけでは、おそらく
次の景気後退期に厳しい局面に直面する
ことになるでしょう。

このタイミングだからこそ、自社にとっての
新規事業の必要性や可能性について検討して
おくことが重要だと考えます。


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