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本シリーズも最終回です。

再生の成否を左右する三つめの
ポイントについて整理します。


③数値感覚があること

中堅・中小規模の企業の場合、
数値感覚の欠如が窮境を招いた要因に
なっていることが多々あります。

数値感覚というとやや抽象的ですが、
要するに ” 数値(=指標)に基づいて
意思決定がなされているか? ” という
ことです。


いわゆる経営指標と呼ばれるものは
たくさんありますし、どんなに管理の甘い
会社でも試算表の売上・利益くらいは
月次でチェックしているはずです。


但し、毎月いろいろな経営指標を
チェックしているからといって、必ずしも
数値感覚があるとは言えません。

漫然と ” 数値を見ているだけ ” で
何ら意思決定に役立てていないのであれば
” 数値を見る ” こと自体に意味はありません。


少しリテラシーの高い会社では、

「当社は経営の見える化に取り組んでおり、
部門ごとにKPIを設定し月次でモニタリング
している」

といった説明をしてくれます。

しかし、実際現場に入ってみると
毎月、指標の集計・算出作業に追われ
会議資料をまとめるので精一杯。
分析までとても手が回っていないという
残念なケースも少なくありません。


また、数値感覚に疎い会社は
数値に対するこだわりも総じて希薄です。


再生計画の中で設定した
売上やコスト削減に関する目標値について
達成が難しいと感じると、すぐにあきらめて
しまいます。

さらに、数値にこだわりがないため、
目標未達の要因分析にも力が入らず、
いつまでたっても改善が進まず悪循環に
陥っていくのです。


-------------------

再生できる会社の特徴として
次の3点について整理してきました。

①若いこと

②素直であること

③数値感覚があること




①②③がすべて揃っている会社は
適切な方向づけとちょっとした
きっかけによって、比較的順調に
再生を軌道に乗せることができます。

もっとも、
3つ揃っている会社が
再生局面に追い込まれること自体
稀だとは思いますが。。。


なお、この3つについて
コンサルタントの立場から優先順位を
つけるとすると、数値感覚が
最も重要だと考えます。



仮に組織が若くて素直であったとしても
数値感覚がなければ、再生というゴールに
向かって最短ルートで進むことができません。

再生局面にある会社は、資金をはじめ
経営資源に余裕がありません。
遠回りをすることは命取りになりかね
ないのです。


また、組織を若返らせることや、
経営者・従業員を素直にさせることは
現実的にかなり難しいです。


外部のコンサルが何を言おうが、
50代・60代の人間が急に素直になるわけが
ありません(笑)
※稲盛和夫のような超大物が一喝すれば
 話は別ですが。。。


それに対して、数値感覚は仕組みと
トレーニングによって習慣化することで
後天的に強化することができます。


社内の数値感覚をレベルアップし、
多少なりとも改善の成果が目に見えるように
なれば、反対勢力も大人しくなるものです。


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しばらく間が空いてしまいましたが、
前回の続きです。


再生できる会社には共通する特徴があります。


②素直であること

何をいまさら?
子育てじゃあるまいし

と感じる方もいるかと思います。

しかし、再生の現場では、
経営者や従業員が「素直である」ことが
企業の生死を分ける重要な要素となります。

素直さがないと
目の前の問題を冷静に受け止めたり
過去の過ちを認めることができません。

社内に他責論が蔓延し、改善策に関する
コンサルタントの提案も聞き入れようと
しません。


例えば社内で次のような発言が聞かれる
会社は要注意です。

-----------------------

・たまたま需要が低迷しているだけで
 そのうち回復してくるはず。
 これまでもそうだったのだから、
 今は下手に動かない方がよい。

・同業他社も苦戦をしているのだから
 当社が悪いわけではない。 

・仕事を取ってこれない営業が悪いのに、
 どうして俺たち製造部が痛みを伴う
 改革をしなければならないんだ!?
※実は製造コストが高いために商談に
 負けている

-----------------------

企業を立て直すためには、
窮境に至った要因を正しく認識し、
自らの過ちについてきちんと反省した上で、
改めるべきところは真摯に見直すという
姿勢が不可欠です。

この姿勢がない限り、仮に特需等の
神風が吹いて一時的に業績が回復したとしても
いずれ同じような状況に逆戻りしてしまいます。


また、 素直さに欠けるクライアントは、
コンサルタントとしても支援のしがいが
ないものです。

・会議をやっても言い訳ばかりが目立つ

・決定事項が期日を過ぎても実行されない

・施策がうまくいかなければ自分以外の
 犯人捜しが始まる

時には「お前ら勝手にしろ!」と
言いたくなることもあります(笑)


つまり、
素直さに欠ける会社は、
利害関係者の理解・協力を得られにくいと
言うこともできます。


例えば、
再生の過程では金融機関や仕入先等の
取引先に対して各種取引に関わる条件変更を
依頼するケースがあります。

基本的には経済合理性に基づいて
可否の判断がされることになりますが、
条件変更を依頼する企業の姿勢そのものも
少なからず問われます。

取引先の担当者や責任者が
「この会社を応援したい、支援しよう」と
思わなければ、積極的な協力は得られない
でしょう。




素直さが大切という点は
会社に限らず人間にも言えることです。

私もアラフォー一歩手前となり
そろそろ我が強くなってくる年頃です(?)

かろうじて残っている素直さはこれからも
大切にしたいと思います(笑)

(次回に続く)


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前回の続きです。

再生できる会社には共通する特徴があります。



①若いこと


再生を果たすためには
経営者や従業員(とくに幹部クラス)が
” 若い ” ことが重要です。


業界や業務に精通したベテラン社員が
いなければ、効果的な改善策を
打ち出すことができないのでは?
と思われるかもしれません。

確かにその側面はあります。

しかし、” ベテラン社員しかいない ”
場合には、逆に再生が困難となるケースが
少なくないのです。


通常、業績不振に陥った企業を
再生するためには、従来の商売や仕事の
やり方を変える必要があります。

しかし、ベテラン社員が多ければ多いほど
これが難しくなります。

人間は年齢を重ねると、どうしても
保守的になりますし、我も強くなるものです。



外部のコンサルタントが客観的な事実に
基づいて問題を指摘し、こうすべきと
改善策を提案しても、

” 今までのやり方を変えたくない ”
” 他人にあれこれ言われたくない ”

との意識が働き、なかなか受け入れることが
できません。


窮境に陥ったのは外部環境のせいだと
自分たちの非を認めず、改善策についても
「お前らに何が分かる」と受け付けない。

しぶしぶ改善策を試してみるものの、
少し躓くとコンサルのせいにして、
自ら改善・改良しようとしない。。。


ドラマや小説のような話ですが、
実際に再生の現場で直面することです。


もちろん、コンサルの提案が
常に正しいと言うつもりはありません。

むしろ、コンサルの提案をたたき台にして、
自らトライ&エラーを繰り返すことで
改善策を進化させることができる会社が
再生を果たせるのです。



従業員の平均年齢が高いからといって
再生できないというわけではありませんが
その分社内の意識改革には相当なパワーが
必要となります。


人間でも、若いうちは新陳代謝が活発で
傷の治りも早いものです。

(次回に続く)


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